フィナステリドと呼ばれている薬は、男性型脱毛症のAGAに効果があるのですが、AGAとは男性ホルモン型脱毛症のことで通常の毛髪サイクルよりも早く抜け落ちてしまい、生え際や頭頂部などの薄毛や抜け毛が進行する症状のことを言います。少しずつ毛が細くなっていきうぶ毛のような毛が生える程度になり、進行していくと最終的に生えてこなくなってしまいますが、思春期以降に進行することが多く両親から受け継いだ遺伝的な要因が考えられているため家族制にあらわれたり、その他にも環境が原因となっているケースも考えられています。
２０代や３０代で脱毛症にお悩みの方も多く、これらを若年性脱毛症と言いAGAでお悩みの方の場合には脱毛の原因の１つだとされている男性ホルモンの遊離テストステロンが高く、この遊離テストステロンはDHAへと変換させる働きがある酵素の５αリダクターゼによって、男性ホルモンテストステロンDHTジヒドロテストステロンに変換されます。抗アンドロゲン薬のフィナステリドは、５αリダクターゼの弊害をする作用があることから薄毛や脱毛症などの治療に広く使用されているのですが、脱毛症で悩んでいたり治療をおこなっているのは男性だけではなく、女性の場合でも薄毛や脱毛でお悩みの方が多く、女性の脱毛症の場合には女性男性型脱毛症Female AGA、FAGAと呼ばれ、男性の脱毛症とは異なり生え際のラインに変化はあまりありませんが、頭部全体の毛髪が細くなっていくことが多いとされています。
医療機関などでおこなわれているAGAのチェック方法は、毛髪のDNA配列を解析することによって判断することができ、この検査の際にフィナステリドの効果を判定することができます。日本国内では、２００５年に臨床試験を終えて厚生労働省に承認され発売されるようになり、前立腺肥大症の進行を低減する目的や前立腺癌などの治療などでフィナステリドが使用されたり、発毛効果があるというわけではありませんが、脱毛作用を抑制する効果が期待されていることから世界６０各国にて承認されている薬でもあります。ジヒドロテストステロンの生成を阻害することは、過剰な皮脂分泌や毛穴を塞いでしまい脱毛を誘発することを防ぐことができ、服用をする場合はお水や白湯で１日に１錠服用しますが、できるだけ同じ時間帯に服用することによって血液中の濃度を安定させることができるため、より高い効果があるとされています。
薄毛が気になり始めて早期に治療を開始した場合は、毛根が生きていることがありますあので毛髪のサイクルを改善できる可能性がありますので、AGAがまだそれほど進行していない状態の方は、脱毛を抑制するためにこの薬から治療を開始されることが多いです。
治療で薬を服用する場合に気になるのが薬物耐性ですが、薬物耐性には薬剤が作用する受容体が減少してしまうことが原因になっている機能的耐性と、薬物を代謝する働きをおこなっている酵素の生成で体内の薬剤濃度が下がってしまうことで効果が薄くなってしまう代謝性耐性とがあります。AGAの治療薬として利用されているフィナステリドについては、耐性が付いてしまうという報告などはなされていませんので心配はなく、脱毛症の治療薬にはその他にもミノキシジルと呼ばれているものがあり、これと併用して服用しながら治療がおこなわれることがあります。副作用のリスクなどもありますので医師の支持通りに使用することが大切で、ノキシジルは頭皮に塗布するタイプと服用するタイプとがあり、タブレットタイプは発毛効果が期待される一方で副作用が出るケースがあると言われているのですが、どのような副作用が考えられるのかというと、血圧の低下やめまい、むくみ、嘔吐や吐き気などが挙げられます。
服用するタブレットタイプの薬を利用した場合には、全身に効果が出ることから体毛が増えたり濃くなるという副作用もあり、薬は成人男性に処方されているものですので、女性や特に妊娠していらっしゃる方の服用はしないように注意が必要ですし、薬は処方された方が服用するものですので人に譲渡したりしないように、また肝臓にて代謝される薬ですので肝機能障害があるという方は、必ず医師に相談してください。食用が低下してしまったり肝機能障害によって身体に倦怠感を感じるような場合には使用を中止して診察を受けるようにしましょう。
